カメルーン北西地区豚畜産農家協同組合共同体
(NOWEPIFAC)
養豚インフラ改善プロジェクト
(PFIIP)
実施期間;(2015年10月14日~12月31日)
活動および会計報告
共同支援者;オランダ「A Pig Van Djouke (ジョーカからのこぶた)」・
「SOS project Japan」(小松剛による)
受益者選出のおもな基準は?
協同組合NOWEPIFACに登録されたメンバーによるグループに所属しており、現在豚を保有していること。
協同組合のグループ代表による総会で同意された、2015年度の2,000セーファーフランの年会費を払っていること。
NOWEPIFACが開催した養豚のトレーニングに参加していること。
まだこの協同組合のほかのどの支援プロジェクト、特にヤウンデのオランダ大使館がスポンサーのインフラ整備を含んだ 「SOS Piglet multiplication project (SOS仔豚増産プロジェクト)」から恩恵を受けていない人。 (この条件はバウォック村グループのメンバーにのみ適用されます)
バメンダのNOWEPIFACヘッドオフィスでの受益者計画会議が2015年10月14日に開催されました。 この日グーザン・ンバンジー・ナエンジー・ジェンメワーからの選出された受益者たちは、オランダのジョーカ・エルファリンクからの総支援額と 「SOS Japan基金」へのゴー・コマツの支援がどれほど見込まれているかを報告されました。
このミーティングで、受益者たちは受益者の人数が10名に増えたため、 自身もこのプロジェクトの実現のためにサポートを提供しなければならないという、受益者選定会議でも同意されたことを再確認されました。
それは下記の事項を含みます。
用地の用意と、資材置き場から豚柵(豚舎)建設地までの作業資材の動員
受益者たちは、用地までの輸送と建設に使われるために、木を切ってくれるチェーンソーオペレーターへの礼金と チェーンソーの燃料費を金銭的にアシストします。
次の実行のステップを含みます。
1.) 用地選定と個々の受益者の家の建設地の区画分け
2.) すべての受益者への建築資材の提供
3.) 建築作業とその監督指揮
4.) 有効利用のためのガイドライン/案内の規則集を含んだ、受益者への引き渡しと、協同組合の役員たちによる豚舎の歓迎式典
5.) プロジェクト実行チームによるスポンサーへの詳細な活動報告と会計報告の準備と提出
(個人というよりその家庭に譲渡しましたという意味)
グループの教育/喚起とバティボ地区への用地選定訪問
2015年10月21日水曜日
ナエンジー村のグループとの会合、受益者の豚舎への訪問 - テトゥ・ジョンソン、彼は建設用地を見せてくれました。
ンバンジー村のグループの2人の受益者との会合 (左から3番目の写真で立っている男性はとても祈り深い人で、彼はこのプロジェクトの日本とオランダからの支援者のために祈ってくれました。)
グーザン村のグループとの会合 (プロジェクトコーディネーターは、個人的に測量をしてみせ、どのように建設地を準備するのかの知恵を与えていました。)
ジェンメワー村のグループとの会合、十分な明かりがない暗い部屋にて。用地の測量をしました。
バウォックへの用地選定訪問(ミーティングなし、用地選定に専念)
ワトー・サミュエル, ディンガ・エライアス, ベアトリス, ジータ・ジョセフィン
バウォックでは、ひとりの受益者が用地選定の時に不在でしたが、(エスター・チェプグム) 彼女の用地は知らされました。
2015年 11月/12月 バウォックとバメンダでの プロジェクト評価 と代表ミーティング
左の2枚 :ミーティング後の軽食
右の2枚 : ミーティングの議題開始前の祈り(バメンダ)
バメンダでのグループ各代表によるプロジェクトの中間報告とプロジェクト評価ミーティング
このミーティングで、建設作業中の10棟の豚舎の実現具合の詳細報告がワトー・サミュエルから(バウォックの5棟について) とエマニュエル・テピから(バティボ地区の5棟について)報告されました。なぜなら彼ら二人は必要とされる資材の購入と、 それぞれ二つのコミュニティで、直接プロジェクトコーディネーターの指示とガイダンスを受けながらの作業指揮の責任を負っている人たちだからです。
彼らは現地での困難を説明し、そしてそれらの制約を考慮しつつどうすべきなのかの指示を受けていました。
このミーティング中に、この二つのコミュニティで全10棟の豚舎を完成させるために予想される作業の期限が設定されました。
また、この豚舎の落成式でレセプションの日に、政府の畜産農業省の役員が招待されることも同意されました。
ミーティングは祈りで始まり、このミーティングの議題の調査と前回の決議に沿って進められました。
代表たちが外に出てリラックスし集合写真を撮ろうとしています。
提案された活動スケジュール
バティボへの作業指揮の出張、2015年12月9日 (午後にニジュー・チャールズとともにバイクに乗って)
最終評価ミーティング、バティボ地区にて(その様子の写真)
一本の木の下でこの雨季の合間を縫って、明るい天候の乾季の自然に囲まれての野外は、閉じられた室内よりも断然くつろげる雰囲気です。
議論はいつもメンバーの参加具合とプロジェクトの実現度に集中します。何が間違っていたのか、だれと、どうやって我々の前進を妨げる障害と向き合っていくのかという点です。
私たちは、私たちの訪問中に報告されたいくつかのグループ内の衝突を解決する手伝いもし、メンバー間の帰属意識と自発的参加精神を促しました。
亜鉛(屋根シート)の受益者への提供、2015年12月28日
会計報告 (2015年10月14日から12月31日まで)
このプロジェクトのための海外サポーター/パートナーからの収入;支出明細;-
SOS Japan プロジェクト, ゴー・コマツ = 70.000 セーファーフラン
ジョーカからのこぶたプロジェクト, ジョーカ・エルファリンク = 325.000 セーファーフラン
SOS Japan プロジェクト, ゴー・コマツ = 271.000 セーファーフラン(クラウドファンディングの寄付による)
合計収入 = 666.000 セーファーフラン ,(66万6千 francs CFA)
注;上記下線の70,000セーファーフランは実際のプロジェクト予算には含まれていなかったのですが、不可避の必要性があると私たちは見たため、上記に記したようにこのプロジェクトの実現に使用されました。
それゆえ実際の支出は、そのためのパートナーからの実際の収入に相当した736.000セーファーフランです。
注; いく人かの協同組合メンバーおよび受益者たち自身は、このサクセスストーリーを作り上げるため、上記には言及されていない十分な人的、材的貢献をしてくれました。
そして私たちは、あらゆる形でこのインフラプロジェクトに参加した方々を憶えて感謝したいです。また、彼らが今後のプロジェクトでも同じ精神でい続けてくれることを望んでいます。
実現レベル;
10棟中7棟の豚舎が屋根が張られましたが、残り3つの作業は、そのグループが受益者への合意された条件を守るのに失敗したので中断されています。
彼らが2016年の最初の数日以内にそれを遵守することが期待されています。これらの規則遵守の問題は、協同組合メンバーシップの年会費の未納か、 あるいは持っているとうそをついたか、すでに売ってしまったかによって豚を持っていないことがありえますが、 これは利益を得るための前提条件であったように、すみやかに対処することが求められます。
(このリポート後、2016年1/22時点で条件はクリアされ、屋根設置は進行中であります。)
直面した困難;-
このプロジェクトの実行中にいくつもの困難に遭遇しました。そのいくつかは…
このプロジェクト開始時のバメンダでの意識喚起ミーティングで、受益者選定へのガイドラインが明確に示されていたにもかかわらずの、 誰が収益を得ることができそうか選出する際の難しさ
受益者選定後のグループメンバー間の摩擦が報告されたことは、実際の懸念材料になりました。慢性的なリーダーシップ危機が見られたジェンメワー村グループの状況はより深刻で、 ほかのグループでかつてあったケースのように、一グループ共有の豚舎よりも グループ内の個人所有の豚舎の方がましなはずだとメンバーたちは要求しました。
受益者農家グループへの評価訪問時の時間意識の欠如。メンバーたちはミーティングにかなり遅れて来、時にはいないこともありました。
このプロジェクトの期間中たいていはチェーンソーオペレーターに伐採を依頼するにあたり、予定が合わず、 またいく人かの受益者は豚舎のための木を切り出す森から遠く、チェーンソーオペレーターへの報酬は支給されませんでした。
ときどき予定されていた評価訪問は、ほかの地域の出来事、葬礼や村の伝統的祭日などによって変更を余儀なくされました。
大きな木材にあたった受益者は、伐採のコストがプロジェクトの基金から配布された5,000セーファーフランより高いじゃないかと不平を言いました。
おのおの5,000セーファーフランという建設費は、建設者が要求するものよりはるかに少なく、その責任は村人のメンバーにのしかかり、 多くの反論を伴うものとなり、時にプロジェクトコーディネーター自身が援助することにもなりました。
受益者おのおのに配布された2メーターの長さの亜鉛のシート(屋根の資材)は、二部屋ある豚舎の天井を全部覆うのに十分な大きさではありませんでした。
作業指揮の期間中、移動手段なしである受益者から他の受益者の場所に移動するのは村の代表たちにとって非常にうんざりすることでした。 また彼らにさらなる報酬を与えたのですが、彼らの投入した努力に比べそれははるかに少なかったです。
プロジェクトコーディネーターのアンドロイド携帯端末は2014年に日本(ハードオフ)で買ってプロジェクトの写真を撮るのに使われていたもので、12月28日の受益者への亜鉛シート配布の際に、車の上から落としてしまいました。 2番目の受益者への亜鉛シート提供中、その携帯は車の上に置きっ放しで出発の際忘れられていて、なのでそれは落ちてしまい、 3番目の受益者への提供中に紛失していると気づきました。
私たちはすみやかに探しに戻り、みんなを呼んで、それを発見して私たちに戻してくれた者には10, 000セーファーフランの礼金をすると 全体に公表/通達されました。ある日それはバメンダで私たちに届けられ、 私たちは多大な感謝ともに10,000セーファーフランを渡しました(予算に含まれず)。
インターネット通信は時々返事を送るのに上手くいかず、私たちの支援者からのメールへの返信において時々遅延を生じました。 電話通信にも似たような接続障害があります。家から遠出しての公共のインターネットカフェを利用することは遅延のもうひとつの理由であります。 これはなぜかというと、家のラップトップでのMTN/Orange/Camtel のインターネット接続を利用することと、 それらのITサービスで提供される様々なオプションも金額が高いからです。
プロジェクトコーディネーターのアンドロイド端末での写真画質は非常に貧弱で、 最初に長らく働いてくれたカメラが2015年初旬に壊れてしまったので、リポートのためのよいデジタルカメラが必要とされています。
協同組合のための正規スタッフの不在は、オフィスワーク、簿記、会計、フィールドワークのフォローアップなどを少ないボランティアですることを非常に困難にしています。 そのボランティアは家族であり、家計を支えるために少額を得られる他の仕事をするためにたびたび気が散ってしまいます。
受益者たちからの感謝;
彼らの教育レベルのため、ほとんどの受益者は口頭での感謝を述べました。- 「日本の人々とオランダの人々の、私たちに与えてくれたすばらしい支援の意に感謝します。私たちは、来たる2016年に神様の豊かさと 祝福がすべての私たちの支援者にありますよう願います。私たちは新しい養豚インフラを楽しみ、 それが拡大することを望むでしょうから、このサポートは私たちの、養豚業への愛に再び火をつけるのを助けてくれました。」
総括;-
私は受益者の農家の人々が幸せいっぱいになっているのをみました。彼らは誰かに話すのを止められないほどだったからです。
このインフラ改善プロジェクトのニュースは周囲の村々の人々へ、北西地区内の市や区(ディビジョン/サブディビジョン)の人々へ、 野火のように広がっていき、それによってこの協同組合を知らなかった人々の認知が上がっています。
これは協同組合の会員が2016年に向けて増える希望が持て、 それゆえ2016年の他の似たようなサポートへの養豚家たちの期待は非常に高くなるでしょう。
勧告;-
もし移動手段と少々の運用費があれば、農家の人々の動員とフィールドでの作業で現在総合コーディネーターをアシストしている熱心な現場監督たちは、
この養豚協同組合のあらゆる面での成長と持続性のためにもっと良いサポートが出来たと思います。私たちは出来ればいろいろな場所でもっとトレーニングが開かれることを勧めます。また、より多くの農家の人々のインフラを改善するだけでなく、 ジョーカ・エルファリンクのPOG(パッシングオンザギフト)プロジェクトも同時に続けることが出来ればと思います。
なぜならそれは既存の協同組合メンバーと新しいメンバーが来ることの影響下の中で、互いに強い結束と調和、 そして社会的つながりを育むのに大いに役立つからです。
最低4人の有給正規スタッフを2年を期限として雇うことが出来るサポートプロジェクトがあれば、この協同組合が、その2年の期限後のスタッフ4名の月給を、 持続的に捻出できる活動を生み出す助けになります。来たる2016年とその後の、 いろいろな場所のコミュニティで沢山トレーニングを開催するのを想定すると、 協同組合はトレーニングを興味深く活発に出来るOHP(プロジェクター)を大いに必要としています。
結び;-
このプロジェクトの受益者たちは、彼らには、彼らの新しいインフラ施設の持続的な使用を確実にする責任、つまりこれらの豚舎に豚がいないようなことが無いよう、
むしろこの現在の建物の例を、現在の活動を正しいと証明できるよう彼らの農場に広げること、
豚の生産量を増やすことに使うことを確保する責任があると言われてきています。私たちは強みもチャンスも持っていますが、私たちの脅威と弱さにいかに向き合い、取り組むかが求められています。
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