現地リポート
カメルーン北西地区豚畜産農家協同組合共同体
(NOWEPIFAC)
活動/会計報告
移動家畜サービスのインフラ改善プロジェクト(疫病対策フェンス設置)
国内避難民(IDPs)への支援
教会(長老派教会ムボマッサ)プロジェクトへの支援
活動実施期間:2018年 10月18日-10月31日
作成/提出;-
アトゥンバ・テグウィ・タイトゥス
CEO/プロジェクト・コーディネーター
NOWEPIFAC - カメルーン
Tel (237) 677 57 85 99
mobilelivestock1995@gmail.com
http//nowepifac.com
はじめに:
その地理的地盤が、ほかの多くの市民社会組織と同じように、疎外された英語話者の少数民族内にあるこの養豚協同組合は、カメルーンで進行中の社会政治の危機のために避難を余儀なくされた人々の悲痛の叫びを聞いて、無関心でいることはできませんでした。
社会が不安定になると、動物を育てることができず、協同組合がその使命を果たせなくなるため、その生存が全くその飼い主の平和にかかっている家畜について考慮する前に、人々の悩みに注意を払う喫緊の必要性があります。
この方針にある根拠から、教会を支援し、国内避難民を支援するという新たな要素が今年2018年のこの養豚組合の活動路線に浮上して来ました。カメルーンのこの現地の状況は、この協同組合最高経営責任者兼プロジェクトコーディネーターのタイトゥス・アトゥンバ・テグウィ氏によって、我々の日本の開発パートナーに知らされました。
活動スケジュール/タイムフレーム:
支援基金を受理する国内避難民の目録:
※人名・地名の発音確認が出来ないため、原文のまま掲載します。
国内避難民世帯別出席リスト:
国内避難民の支援:
私たちが避難民に支援するものがあるという公表をおこなう事は私たちの意図ではなく、それよりも彼らの隣人や教会メンバーによる慎重な調査を通じて支援をする意図がありました。 支援を広く公開しない理由は、それにより人々が有志の寄付から恩恵を得たいと、偽の避難民を装って騙るという誘惑にさらされるからです。
このようにして、国内避難民に適した15件の家を見つけることが出来ました。これらの受益者は、10月22日月曜の午前8:00に養豚組合ホールに招かれました。 この任務のために割り当てられた量を考慮して、50kgの米4袋と石鹸1箱 - 1箱60個の石鹸入り - (洗剤)を購入することができました。それを15名(あるいは世帯)に分ければ、ひとり(世帯)あたり4個になります。
計量と袋詰め、次の日配布にむけた準備
2018年10月22日月曜日が受益者に贈り物を配布するために選ばれた日でありましたが、この日は、憲法審議会が2018年10月7日の大統領選挙の結果を宣言する日と重なっていました。
選挙結果の宣言は午前11:00に始まる予定だったため、私たちは早朝午前8時からに配布活動を設定しましたが、一部の受益者は、この日分離主義者による恒例のゴーストタウン(外出禁止)の呼びかけが最高潮に達したため、移動を恐れていました。
アノ・ジョーンが開始の祈りをしてくれました。
2018年10月22日月曜日、受益者の最初の一群が集められる。:
参加者の登録から始まり、アノ・ジョーン夫人による開会の祈りが続きました。彼女は全能の神に、寄付がなされたその手を祝福し、その源泉を二倍にして再び満たすよう呼び求めました。 彼女はまた打ちのめされた受益者たちおよび、いまみな試練の時を経験している、カメルーンの人々の国全土の上に神の護りがあるよう求めました。
ムボマッサ長老教会の牧師が招待されましたが、彼はドゥアラに出張中で北西部を出ていたので、
教会の会衆長のエイジジエ・エリック氏、プロジェクト議長のンチャン・サイモン氏・会計長のンゴガン・ジェラルディン女史が代表として参加しました。これらの教会リーダーたちの到着を告げ、また全体の参加者に寄付の出どころが説明される時間がとられました。
プロジェクターを使って、ゴーコマツ、彼の父、母の写真が受益者と教会リーダーたちに示されました。これはこの寄付の源泉に対する疑いを晴らすためでした。なぜならもしこれが国(カメルーン政府)からの寄付ならば、だれも受け入れはしないからです。
教会の当プロジェクトコーディネーターであるンチャン・サイモン氏は、受益者への励ましのスピーチの後、NOWEPIFAC(養豚協同組合)プロジェクトコーディネーターに対し、この行為(日本からの寄付)は継続性があるのか、それとも今回限りなのか?と質問しました。
私たちは明確な返答はできませんでした。なぜなら我々にその力があるわけではなく、むしろ、もしこの避難民への寄付が来つづけるならば、我々は教会と人々にそれぞれ報告します、と伝えました。
私たちは食糧供給の持続可能性について支援者からの保証はありませんが、この最初の試みを感謝し、また神にこの支援者のゆえに感謝する必要があります。
教会会計長のンゴガン・ジェラルディン夫人がこの機会にもう一度祈りを申し出てくれて、神に支援者を祝福し、導き、護りがあり、彼らにこの良い行いを継続する強さが与えられますよう、お祈りしました。
ムボマッサ長老教会の議長が会計長の祈りに続いてスピーチをしました。
各世帯を代表する全員が、13kgの米と黒い布に入った4個の石鹸が詰められた袋を受け取りました。その後、全員が外に出て協同組合ホールの前に立ち、集合写真を撮りました。
集合写真の後、みな解散しそれぞれの家に帰りました。その時共同組合プロジェクトコーディネーターと妻は、教会のリーダーたちを彼らの居住アパートに連れ、ピーナッツなどの軽食と小さなレセプションのために招きました。
議論のなかで、私たちは、2018年10月28日の日曜日に牧師がいる中で、50,000FCFA(セーファーフラン)の教会寄付の受け渡しを計画しよう、ということで帰結しました。
2018年10月24日水曜日、:別の一群の受益者:
初回のような式典を行わずに、初回には欠席していた養豚協同組合の理事長であるンジュー・チャールズ氏の前で、私たちは受益者にその贈り物の支援元=源泉を説明するところからはじめました。なぜならほぼ全ての国内避難民は政府からの支援はもらいたくないからです。
次に、2018年10月22日の月曜日の大統領選挙結果の宣言の際に、不明な点を恐れて来られなかった人々にすぐに話を進めました。出席した全員との集合写真を撮った後、 協同組合ホールのすぐ下にある移動家畜サービスプロジェクトサイトを訪問することにしました。 彼らは、進行中の疫病対策フェンスプロジェクトを見ることができました。
中:協同組合の前で。
右:避難民の豚舎の訪問
疫病対策フェンスプロジェクト:
このプロジェクトは進行中だったので、それが終わったところから継続しなければなりませんでした。 2018年7月に行われたこのプロジェクトへの最後の寄付で、私たちは砂を購入し、さらに作業を続けるためにセメント、棒、コンクリートを購入する必要がありました。
同様に、コンクリートのブロックなどを作るためにいくつかの板(木材)も必要でした。作業を進めるのに十分な量のセメントレンガを作り、それを私の家の後ろで乾かして、使用できるようにしました。
中・右:セメントブロックの作製
下の層が固まった後の建設作業は、フェンスの上を歩くのは容易でした。作業が進行中のフェンスの側面は、前の写真とあわせて見ると分かりやすいです。
下の写真から、豚舎のコンクリートの床の下部に崩壊/侵食による損傷を防ぐために、豚舎の下の延長が進行中であることがわかります。
フェンス上部の防水キャップと壁の左官工事はまだ行われていますが、同時に現在作業中の裏面はまだ完成していません。
中:内側からの裏面の様子
右:外側からの裏面の様子
財務詳細:
歳入合計 - 231,738 セーファーフラン, 下記のように分配;-1.) 国内避難民の支援 … -109,896 FCFA,
2.) 疫病対策フェンス … -71,671 FCFA,
3.) ムボマッサ長老教会の支援 - 50,170 FCFA
いくつかの主要品目購入の現金領収書;-
教会支援の受け渡し:
アンニェ・アイヴォ牧師が教会にいらしたのは28日の日曜日だったので、その日封筒に入れられた50,000FCFA(セーファーフラン)が、会計のンゴンガン・ジェラルディン夫人の横に立っているプロジェクト議長であるンチャン・サイモン氏に手渡されました。
当日までに説明を受けていたプロジェクト議長は、この時、私(タイトゥス)に立つよう促しながら、全会衆にこの支援について報告しました。(写真参照)
それから彼は全会衆を代表して、支援者たちに感謝の言葉を私を通じて伝えました。彼は、教会建築プロジェクトが進行中であったため、さらなる支援の願望を支援者に示しつつも、同時に感謝状を書くとも約束しました。
教会礼拝、2018年10月28日(日曜日)
いくつかの主要な難問:
私たちが言っておきたいこととしては、私たちが配布活動を終えたすぐ後に他の国内避難民が特定され、彼らは実際、受益者の範囲に含まれているかどうかに関心をもっていました。
避難民を慎重に限定して選択するという私の戦略は、私たちの避難民の選抜は実際ふさわしい人々であったにもかかわらず、歓迎されませんでした。
多くの人が、避難民に寄付する前に、私が私の家族分に余るほど先に(海外から)受け取っているはずだ、と信じています。私のような、彼らもよく知っているはずの社会的地位と家族規模の人間が、いかにして支援金を自分用にキープするよりも他者に分けるのか、多くの人々には想像できないことでした。人々はすべてのカメルーン人が同じメンタリティと、この気質の問題について同じ認識を持っていると信じきっています。
一部の人々は、それが政府からの贈り物かもしれないと疑い、受け取りたくないと望むかもしれません。彼らは終わらない殺戮と、隣国ナイジェリアへ避難の難民の増加、それに我々の地域にいたるところにいる国内避難民のことで政府に怒っているからです。
政府が国民に課す門限時間(午後6時から午前6時)は、協同組合やその他の活動の日常業務に影響を与えます。
総括/コメント:
カメルーンでは、進行中の社会政治的危機により、家族内で多くの混乱、憎悪、離婚が生じています。現在、どの学校も開校できず、それに伴い子どもの家庭内での食糧消費の増加が起き、ビジネスの低迷、賃貸料の低下、そしていくつかの地域では、都市を越えた移住増加のため、基本的な国内需要の供給が低下し、それにともない物価上昇が起こります。受益者である国内避難民や教会リーダーたちが示した喜び/幸福を考慮すると、もしこの種のアクションが今後少なくとも数回続けられるならば、これは歓迎すべきアイデアです。
私たちが国内避難民のために基本的な家庭用品としての重要性を考慮して購入したアイテムの選択は、IDPから非常に高く評価されました。
私たちは、この国内避難民と教会へのアクションのインパクトは、そのパートナーを通じて、私たちの養豚組合が、この協同組合に登録されたグループ内の個々人へ与え続けてきたいくつかの支援と同じように、異なるコミュニティの広範囲におよぶ大多数の人々に感じ入られるだろうと感じています。
受益者は、スポークスマンであるアノ・ジョーン女史を通じて、すべての支援者に対し、心からの感謝の気持ちを伝え、彼らが支援を続けられるよう、神にその支援の手を豊かに祝福していただけるよう申し上げました。
彼女はまた、この人生の試練の時期にあって、分かち合いの精神こそが私たちの合言葉になるべきだという助言もしました。
2018年10月28日の日曜日に教会にいた多くの人々は、誠実は犠牲を払い、しかし不誠実な者から得る、という聖書のアモス書5章6-15節とミカ書6章8-10節から来ていた牧師の説教のように、私の例から学びました。
彼は実のところ、不正な人々皆、特に我々の国を戦争に陥らせた私たちのカメルーン人のリーダーたちに語っていたのです。 そして私のような協同組合を導くそのほかのリーダーに対してもです。
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